■ 第4回 ■ つるかめ算

今日は、有名なつるかめ算をやってみようか。

  

つるかめ算て、昔からある問題よね。

もともとは、5,6世紀ごろの中国の数学書にあった問題だよ。そのころは、キジとウサギだったんだ。江戸時代に、縁起のいい動物ということで、今のような、つるとかめになったんだ。

  

「つるかめ算」てどんな問題なの?

こんな問題だよ。
同じかごの中に、つるとかめが何匹かいます。頭の数を数えると、18で、足の数を数えると52です。つるとかめはそれぞれ何匹いるでしょうか?

  

そんな数えかたしなくても、最初から別々に数えればいいのに…

ははっ! そうだよねえ。

  

私だったら、連立方程式で解くわね。
つるがx羽、かめがy匹として、
頭が18だから、 x + y = 18 …①
つるの足が2本、かめの足が4本あるから、
   2x + 4y = 52 …②
あとは、これを解けば求められるわ。

そうだね、簡単だね。それじゃ、スーちゃんにも解ける方法を考えてみよう。

  

うーん、どうしたらいいのかな。方程式は使えないし。

下の表がヒントだよ。


  

最初、全部がつるとして足の数を求めるのね。

  

ええと、つるを1減らすと、かめが1増えて、足の数は2増えてるね。
ああ、そうか。つるの足が2本で、かめの足が4本だから、かめが1匹増えるたびに、足の数は2ずつ増えるんだね。

  

全部つるだとすると、足が36本で、足の数が52になるまで、つるを減らしてかめを増やすのね。
52-36=16 (本) 増やせばいいのね。

  

2本ずつ増えるから、 16÷2=8 で、8回繰り返せばいいんだ。
分かった、8回繰り返すと、かめが8匹になる。

  

そうすると、つるは10羽になるわね。

正解! 今の考え方をまとめてみようか。
1. 全部がつる(または、かめ)として足の数を計算
2. 実際の足の数との差を求める。
3. 差をつるとかめの足の数の違い(4-2=2)で割る
 → かめ(または、つる)の数が求まる。

  

これって、私の作った連立方程式で、①式から、 x=18-y にして、②式に代入すると、
 2(18-y)+4y=52
 36-2y +4y=52
      2y=52-36 となって、
  y=(52-36)÷2  になるの。
この式が、ちょうど、つるの数を求める計算になっているのね。

マッシー、すばらしい! 方程式の中に解き方が隠れているんだね。
それじゃあ、また他の問題を出しておくから考えてみて。

【問題1】 1本60円の鉛筆と、1本80円のボールペンを合わせて10本買ったら、代金が680円になりました。それぞれ何本買ったでしょうか?


【問題2】 100円硬貨と10円硬貨が何枚かあります。枚数を数えたら24枚で、合計金額は1050円でした。硬貨はそれぞれ何枚ずつあるか求めなさい。


【問題3】 ある製品をつくる機械A,Bがあります。Aは1分で15個製造でき、Bは1分に18個製造できます。それぞれの機械を何分間か使用して、570個の製品を製造しました。AとBの機械の合計使用時間は35分でした。それぞれ何分間使用したでしょうか?


 *答は表示しません。自分でやってみてください。

第4回