スーちゃんは、九九は知っているよね。
もちろん。 いんいちが1、いんにが2 …
じゃあ、何で九九という名前なのかな?“アルファベット”や“いろは”みたいに、初めの言葉を使って、「一一」と名前をつけるのが普通じゃない?
本当だ。なぜ、最後の「九九」が名前になったんだろう。?
“九九”は中国で生まれて、朝鮮を通じて日本に伝えられたんだけど、もともとは「九九 八十一」から始まっていたんだよ。今とは逆だね。それで。“九九”という名前になったんだね。
そうだったんだぁ。日本では、いつ頃から使っていたの?
奈良時代の「万葉集」という歌集には、“九九”を使ったダジャレみたいな表現があるんだよ。たとえば、「二八十一」で「にくく」と読んだり、「十六」と書いて、「しし」と読んだりしてるんだよ。
昔の人もダジャレ好きなんだ。
今でも、「四六時中」という言葉があるよね。
うん。「しょっちゅう」とか「いつも」とかいう意味でしょ?
この「四六」って何だと思う?
あっ、「四六 二十四」だ。
そうだね。「四六時中」とは「24時間中」つまり「一日中」の意味なんだね。
他の国でも九九はあるの?
ドイツ語に「20×20」までのかけ算や、インドの「99×99」までの計算などがあるよ。
ええー! そんなに暗記できないや。僕日本でよかったよ。
江戸時代や、明治の初めころは、“半九九”というのがあったよ。
何それ? 半分の九九?
「3×4」と「4×3」は同じ答えになるから、一方だけを暗記したんだ。
そっちの方が楽でいいや。