先日せんじつの洪水こうずいで木造の階段が流されてしまいました。普請奉行ふしんぶぎょう(土木担当たんとう責任者)は部下の後藤真兵衛ごとうしんべいに直方体の石を積んで丈夫じょうぶな階段をつくるように命じました。 「後藤、石段は何段積めばよいのか」 「お奉行、十二段必要です。」 「石は一個当たり一両だそうだな。全部でいくらかかるのだ。」 急に尋たずねられた後藤真兵衛さんは、焦あせって計算できません。真兵衛さんに代わってできるだけ簡単かんたんに計算してみましょう。