越後屋えちごやには、信一しんいち、信二しんじ、信三しんぞうという三人兄弟がいます。ある時、神社の祭りに出かけた三人は、お金を出し合って、両親にお土産みやげを買うことにしました。 信二は弟の信三に、 「お前は小さいから、わしの三分の一でいいぞ。」 すると、長男ちょうなんの信一は、 「それじゃ、わしは信二の二倍出そう。」 と言いました。 三人の出したお金を見ると、信二は信三より十二文もん多く出していました。三人が買おうとしたお土産はいくらだったでしょう。